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内水氾濫の対策ってどうすればいい? 予兆は自分で気付ける?

お役立ちコラム

今年は例年に比べて、日本各地でゲリラ豪雨や局所的な大雨が続いていますよね。そこで最近、テレビや情報サイトなどで目にするようになった「内水氾濫」という言葉です。この内水氾濫は大雨の際に発生する可能性のある、住宅内の水トラブルです。どの住宅やマンションなどでも起こる可能性のある内水氾濫ですが、初めて聞いた言葉だという方もいらっしゃるのではないかと思います。内水氾濫が発生している住宅では排水機能が停止してしまうため、生活排水や汚水が逆流し、住宅内の床下・床上浸水につながる可能性があります。万が一の際に備えて、内水氾濫の知識や対策、また予防法を知りたいですよね。そこで今回は、内水氾濫について対策や予兆含めて詳しく解説をしていきます。

最近よく耳にするようになった内水氾濫という言葉ですが、正しく理解している人は少なく、多くの方が初めて聞いた言葉ではないかと思います。そこでまずは、内水氾濫について一緒に確認していきましょう。また内水氾濫と似た言葉として、外水氾濫という言葉も存在します。混同してしまわないように、ここでは外水氾濫についても詳しく解説をしていきます。

冒頭でも少し触れた部分ではありますが、内水氾濫とは、住宅の排水機能が失われて生活排水や汚水が住宅内に逆流してきてしまう現象のことです。では、なぜ内水氾濫が発生するのかという部分ですが、降水量と地域の排水能力に関係してきます。通常は雨が降っても排水溝に水が流れていき、また排水溝の中もある程度余裕があるはずですので、各住宅から生活排水や汚水を流しても問題ありません。しかしゲリラ豪雨のような大雨が降ってしまうと、排水溝の中に雨水が大量に流れ込み、住宅からの生活排水や汚水を流せる余裕がなくなってしまいます。この状態に気付かずに生活排水を流し続けていると、やがて住宅の排水菅を生活排水や汚水が逆流していき、トイレやお風呂などの排水管を経由して逆流が発生してしまうのです。国土交通省が公開している「水害統計調査」では、全国の水害被害の割合は、河川氾濫よりも内水氾濫による被害が多いことが記載されています。水害と聞くと河川氾濫による被害をイメージされる方は多いですが、内水氾濫は実は身近な災害だということが分かりますね。

参考:「水害統計調査」/国土交通省
https://www.mlit.go.jp/river/toukei_chousa/kasen/suigaitoukei/#:~:text=%E8%A9%B3%E7%B4%B0%E3%81%AF%E4%B8%8B%E8%A8%98%E8%B3%87%E6%96%99%E3%82%92%E3%81%94%E5%8F%82

外水氾濫は、河川の氾濫や堤防の決壊などによって発生する水害のことです。言葉が少し分かりにくく聞きなれないかと思いますが、外水氾濫は私たちが水害と聞いてイメージする一般的な洪水被害のことと考えれば分かりやすいかもしれません。内水氾濫と違い、一気に地域一体へ被害を及ぼす外水氾濫は、命を落とす方もいるほど危険な災害です。内水氾濫は近くに河川がなくても発生しますが、外水氾濫は河川の有無に大きく影響されるため、近所の災害マップなどを確認しておくとお住まいのエリアの外水氾濫の発生リスクを知ることができます。

内水氾濫に関する知識をつけていただくことができたかと思いますが、実際に内水氾濫が起きたらどのようになるのか、その被害についてピンとこないという方も多いのではないでしょうか。そこでここでは、実際に内水氾濫が発生した場合に考えられる被害について、具体的にお話をしていきます。

内水氾濫は、トイレやお風呂場、洗面所などの排水溝から生活排水や汚水が逆流して発生します。そのため、当然内水氾濫が発生した住宅設備を使うことはできなくなりますし、住宅の床や壁が浸水していきます。酷い内水氾濫の場合は、住宅の床上で膝くらいまで水で埋まってしまうなんてこともあります。トイレが2階にある場合でも内水氾濫によって水が逆流してしまうリスクがあるため、注意が必要です。

内水氾濫が発生すると、地域でも同様の被害が懸念されるため、地域全体のインフラが損傷している可能性が高まります。電力やガス、水道が一度に停止してしまう可能性もゼロではありません。内水氾濫の後処理も大変ですが、地域全体のインフラが回復するまで、生活に不便を感じることも多いと想定できます。交通機能が損傷している場合は、被害後の清掃作業にも業者やボランティアがすぐに駆けつけられず、被害がさらに拡大するリスクもあります。

生活排水や汚物が含まれる汚水が逆流することで、住宅内の衛生環境が悪化する恐れがあります。内水氾濫を引き起こすような大雨は特に夏に多い傾向にあり、汚水によって害虫が湧いてしまったり、異臭がすることもあります。このような状態になってしまうと当然、簡単に拭き取り作業をするだけでは足りず、しっかりと消毒作業や清掃、必要に応じた復旧作業を行わなければいけません。

内水氾濫は、ただ水が逆流してくるだけではなく、その後の生活や健康にも悪影響を与える大変な災害です。「雨のコントロールはできないし、内水氾濫が起きたら仕方ないのでは」そう考える方も多いのですが、実は内水氾濫はきちんと対策をしておくことで、被害を防いだり軽減させることは十分に可能です。そこでここでは、大雨が降った時に意識したい内水氾濫の対策方法について解説をしていきます。

水のうとは、水を使った重りのことです。外水氾濫の際は土のうを玄関扉や敷地の水が侵入してきそうな場所に置いておくことで、外からの水の侵入を防ぐことができますよね。こうした外水氾濫に関する土のうの知識をお持ちの方は多いかと思いますが、内水氾濫の場合はこの水バージョンと思っていただければと思います。排水溝の凸凹した箇所には、柔軟に形を変形できる水で重りを作っておくことで、排水管からの逆流に対して水のうが隙間をしっかり防ぎ蓋となることで、ある程度効果があります。水のうは、45L程度の大きさがあるゴミ袋を2枚重ねにして、水をゴミ袋の半分程度まで入れ、最後にしっかりと余分な空気を抜き、ゴミ袋の口を縛ることで誰でも簡単に作ることができます。

水のうの他にできることとしては、生活排水を出さないようにする、ということです。トイレを我慢するまでは頑張る必要はありませんが、洗濯機の使用を控えたり、使用したお湯でも抜かないようにしておくなどの工夫で生活排水を大きく減らすことができます。例えば洗濯機は平均して10L前後の排水量がありますし、お風呂は浴槽の大きさによりますが200~350L程度のお湯が入るため、このお湯を抜かないだけでも生活排水を十分に抑えることができます。その他できそうであれば、キッチンや洗面所の水道の使用を必要最低限にしてみたり、シャワーやお風呂は控えるなども有効です。

一度発生してしまった内水氾濫は、蛇口のように水の流れをコントロールできるものがないため、くい止めることが非常に難しいです。ただし、先ほどお伝えしたような対策をすることで、ある程度被害を軽減したり、地域一体で生活排水の削減に取り組むことで地域全体の被害を減らすことができます。一方で、大雨が降る機会が多い最近では、「一体どのタイミングで予防しておけばいいのか」「水のうはいつセットしておけばいいのか」と悩んでしまいますよね。水回り設備は特に日常生活に必要なため、水のうの設置をいつ行うかは重要です。そこで気にしていただきたいのが、内水氾濫が起きる予兆です。内水氾濫の予兆を知識として知っておくことで、予兆を察知したら水のうを置いておく、お風呂の水を抜かないなどの対策が有効となります。

内水氾濫が発生する少し前には、排水溝から「ゴボゴボ」「ゴーゴー」といった音がすることがあります。これは排水が近くまで上がってきている際に起きる現象で、内水氾濫が発生する予兆として知っておくことで、音に気付いた時に水のうの設置を行うことができます。外が大雨であったり、エアコンの稼働音などで音が聞こえにくいことも多いかと思いますが、洗面所やお風呂の排水溝は生活音を受けにくいため、大雨の際には定期的に排水溝を確認して変な音がしていないかチェックしておきましょう。

内水氾濫が起きる予兆としてもうひとつの目安になるのが、排水溝からの異臭です。雨水が排水管内に流れ込んでいたり、生活排水や汚物が排出されずにとどまってしまうことで、排水溝から異臭があがってくることがあります。この現象は家の中だけではなく、地域で内水氾濫が起きる際は、道路脇の排水溝から異臭がすることも多いです。そのため、排水溝の異音を確認するとともに、異臭がしていないかも確認をしましょう。排水溝から異臭がする場合は、水のうの設置しておくと、万が一の際にも水のうが重りになって被害抑制に役立ちます。

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