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オキシ漬けにするお湯の適温とは? オキシを使った掃除の注意報も解説!

お役立ちコラム

今年もいよいよ終わりが近づいてきましたね。年末にかけて需要が増えてくるのが、水回りのお掃除グッズですよね。水回りでは特に「オキシ漬け」が、手軽にしっかり掃除できるとして人気の掃除アイテム&掃除方法です。しかし掃除方法をしっかりと確認しておかないと、思っているような効果が得られなかったり、水回り設備を弱らせてしまう原因にもなってしまいます。そこで今回は、オキシ漬けを行う際に多くの方がなんとなくで進めてしまいがちな漬け置きするお湯の温度、またその他注意点について詳しく解説をしていきます。

オキシ漬けにする際のお湯の温度は、40度~60度が適温とされています。思っているよりも熱めのお湯だと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。40度を超えるお湯は触ると熱さを感じますし、50度以上になると火傷のリスクもあがってきます。そのくらい熱いお湯が、オキシ漬けには必要なのです。では、なぜオキシ漬けの適温は40度~60度と言われているのでしょうか。その理由も含めて詳しく解説をしていきます。

オキシ漬け(酸素系漂白剤を使った清掃)の効果が発揮されるお湯の適温が40~60度である理由は、酸素系漂白剤が持つ化学的な特性に関係しています。まずオキシである酸素系漂白剤の主成分である「過炭酸ナトリウム」は、水に溶けると過酸化水素と炭酸ナトリウムに分解されます。この分解によって発生する活性酸素が、汚れやカビを分解する力を持っています。さらにこれらの分解の力である活性酸素が、効率よく発生する温度帯が40~60度であると言われています。そのためオキシ漬けの効果を最大限にするためには、40度~60度のお湯が適温と言われているのです。この範囲を超えると分解が速すぎて効果が弱まり、逆に低い温度では活性酸素の発生が不十分となります。

お湯を使うことで、油汚れや皮脂汚れが柔らかくなり、漂白剤の成分が浸透しやすくなります。冷たい水では汚れが硬いままのことが多く、漂白剤の成分が汚れに浸透しにくくなるため、効果が十分に発揮されません。特に水回りにつきやすい油汚れや皮脂汚れは、水だけでは十分に浮かせることができず、強い洗剤を使ってもなかなか全部落ちないことがあります。汚れを緩めて落としやすくするためには、ある程度のお湯の温度が必要となります。

過炭酸ナトリウムは水温が低いと溶け残ることがあり、洗浄効果が不均一になります。今までオキシ漬けに挑戦した方で、汚れの落ちがまばらになってしまったという方は、オキシの成分がしっかりと液体に溶け込まずに残ってしまっていることが原因として考えられます。しかい40~60度のお湯を使うことで、漂白剤がしっかり溶け、均一な効果を発揮できるようになります。お湯にしっかりとオキシである塩素系漂白剤を溶かすことで、汚れに対して均一に洗浄能力を発揮し、落とした後にまばらな仕上がりになってしまうということを防ぐことができます。

オキシ漬けをする際のお湯の適温と、適温での設定を行う理由について知っていただくことができたかと思います。では、実際に水回りの掃除をする際は、どのような手順でオキシ漬けを行っていけばいいのでしょうか。ここでは水回りへの負担を最小限にしつつ、手軽にオキシ漬け掃除を行う方法について詳しく解説をしていきますので、ぜひ年末のお掃除などにご活用ください。

オキシ漬けを行う前に、まずは普段行っている掃除と同じような要領で、水回りの掃除を行っていきましょう。オキシ漬けは、オキシ成分を水回りの汚れに浸透させていくことで、頑固な汚れを落とします。しかし、普段の掃除でも取れるような汚れがあると、オキシ成分がその汚れに邪魔をされて十分に浸透しきらない可能性があります。そのため、ヘアキャッチャーやゴミ受けなど、できる部分は先に自分で掃除をしてできるだけきれいな状態にしておきましょう。この時に特別なことはする必要はなく、いつも通りの掃除で問題ありません。

次に、ボウルに40度~60度のお湯を準備して、その中にオキシを入れていきます。使う量は使いたい場所や広さによって異なりますので、説明書をよく読むようにしましょう。この時に40度~60度のお湯であれば放置をしていてもある程度は溶けますが、しっかりと掃除をしていきたいという方は、オキシをお湯に入れてから棒などでしっかりとかき混ぜていくときれいにお湯とオキシが混ざります。

オキシ漬けをする際に、排水溝などが塞がっていないと、せっかく準備したオキシが混ざったお湯が流れていってしまいます。そのため、排水溝をしっかりと塞いでおくことが大切です。排水溝の蓋がある場合は蓋をすることで水の流出を防ぐことができますが、ない場合は、水嚢を作りましょう。水嚢は、排水溝が塞がる程度の大きさまでビニール袋に水を入れてしっかりと結び、そのまま排水溝に置くだけでOKです。水が排水溝の形に変形して液体の流失を防ぐため、オキシ漬けをする際には水嚢がピッタリなのです。

排水溝を塞ぐことができたら、いよいよオキシ漬けに移ります。先ほど作ったオキシの液体をオキシ漬けしたい箇所に流し込みます。この時にお湯が冷めている場合は、追加で熱いお湯を入れて40度~60度を維持できるようにしましょう。お風呂の床などをオキシ漬けしたい場合、足が火傷のリスクがありますので、お風呂の出入り口にも水嚢を設けて液体が出ないようにしてから、お風呂の外からオキシを流し込むなどの工夫が必要です。

軽い汚れであれば30分程度で十分ですし、カビなどの頑固な汚れがついてしまっている場合は数時間単位での漬け置きが必要になります。都度様子を見ながら、汚れが十分に浮いてきたところで水嚢を外してオキシが溶け込んだお湯を流しましょう。漬け置きが完了したら、お湯でしっかりすすいで完了です。汚れが落ち切っていない場所は、スポンジで簡単に擦ってみてください。大抵の場合はスポンジで擦ることで汚れを落とすことができます。ただし色素沈着しているような汚れには効果がないこともありますので、無理矢理擦り続けるのは避けましょう。

ここまでで、オキシを使った漬け置きの正しい掃除方法を知っていただくことができたかと思います。大きな手間もかからず汚れを落とすことができるオキシ漬けは、忙しい年末年始の時期にピッタリのお掃除方法ですよね。しかし、オキシ漬けを使用する際にはいくつか注意していただきたいこともあります。ここでは、オキシ漬けを行う際の注意点についても詳しく解説をしていきます。

酸素系漂白剤は、水に溶けると化学反応によって過酸化水素を発生させます。この過酸化水素が汚れを分解する働きをしますが、80度以上の熱湯を使うと、反応速度が急激に上がりすぎてしまいます。その結果、効果が短時間で消えてしまったり、泡が大量に発生してしまうことがあります。効果が短時間で消えてしまうと、すぐに酸素が発生してしまい、汚れを分解する前に反応が終了します。また泡が大量に発生してしまうと、周囲に飛び散る可能性があります。想定外の場所に泡が飛び散ってしまうことで掃除がしにくくなるだけでなく、汚れの除去が不完全になることもあります。

オキシは酸素系漂白剤となるため、塩素系洗剤や酸性洗剤、酸性の食べ物などが混ざり合わないよう注意しなければいけません。万が一オキシにこうしたものが混ざってしまうと、有毒なガスを発生してしまい、健康被害が発生するリスクがあります。そのため、オキシとオキシ以外の洗剤や物質の混ぜ合わせに注意しなければいけないのです。万が一の際に備えて、オキシ漬けをする際は外へと通じる窓を開けて換気をしたり、換気扇を回すようにしておくと安心ですよ。

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オキシ漬けをしたからといって、必ずしも頑固な汚れがきれいに落ちる、ということを保証したものではありません。汚れを長期間放置待っていたリ、劣化によるひび割れなどにカビが入り込んでしまっているなどの場合は、オキシ漬けをしてもなかなか思うような効果がでないこともあります。もしオキシ漬けを試してみて汚れが落ちないようであれば、何度も重ねてオキシ漬けをするのではなく、一度プロの水回り業者に相談してみるのもいいかもしれません。状況に応じた掃除方法をアドバイスしてもらえたり、掃除では落ちない部分の部品交換に応じてくれることもあります。状況はケースバイケースですので、判断できない場合はプロにまずは相談してみてくださいね。

オキシ漬けは最大でも6時間までが、漬け置きできる最大時間と言われています。その理由には、オキシの反応時間の限界時間があるということがあげられます。使用開始から2〜6時間で効果がピークに達し、その後は洗浄力が低下するため、6時間以上つけても大きな効果は得られません。その他に、水回りの素材を傷めてしまう可能性も懸念されます。長期間漬け置くことでプラスチックが傷んでしまったり、表面が曇ったり、色が変化することがあります。漬け置きする部分が金属製品の場合は、酸素の影響で酸化が進み、錆びや変色が発生する恐れがあり、そもそも漬け置き洗浄に向いていないケースもあり得ます。オキシを使用しても問題ない素材なのかを事前に確認し、漬け置き時間は規定時間を守るよう意識しましょう。

弊社では水回りトラブルの無料お見積り、修理を行っておりますのでお困りの際は是非ご連絡ください。関東エリア・東北エリア・東海エリア・関西エリアの各拠点にスタッフが待機しておりますので、お問い合わせから最短20分で駆けつけます。不安なことがありましたら是非ご連絡ください。