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エアコンの水漏れは台風が原因!? 室内への水漏れ被害を予防しよう

お役立ちコラム

9月に入りうだるような暑さは落ち着き秋に向かって涼しくなりつつありますが、8月と同様まだまだ9月は台風が多く発生する時期でもあります。全国各地で降水量が多くなり、住宅設備の心配をされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。万が一に備えて十分に台風対策した後、家にこもって台風をやり過ごすなんて方がほとんどかと思いますが、実は室内には思いもよらないところに水漏れトラブルの原因が潜んでいます。そのひとつが便利な家電であるエアコンです。季節の変わり目に掃除をするなどしてエアコンの点検に意識が行く方でも、台風時や大雨の際に目を向ける方は少ないように思います。しかしこのエアコンこそが注意が必要なのです。大雨の影響によりエアコンを介して室内に直接水が流れ込んでしまうケースが度々報告されています。今回はそんな台風時に注意していただきたいエアコンの水漏れトラブルについて解説していきます。

なぜ台風の時にエアコンから水漏れしてしまうの?

「普段使っていても問題はないのに、なぜか台風の時にエアコンから水漏れしている」という方も多いかと思います。エアコンからの水漏れは、床や家具・家電が汚れてしまったり故障する原因にもなるため、なんとか原因を突き止めて予防していきたいものですよね。そこでまずは、なぜ台風の時にエアコンから水漏れしてしまうのか、損原因について一緒に見ていきましょう。

エアコン冷却時には水滴が発生する

エアコンにはドレンホースと呼ばれる細いホースのような管が取り付けられており、室外機とエアコンをつないでいます。エアコンは室内の空気を吸い込み室外へ排出しますが、その際に冷やされた空気が水分となってドレンホースを介して室外に排出されていきます。夏場に外を歩いていると室外機付近から水がチョロチョロと流れでいる場面を見た事があるかと思いますが、これはエアコンが空気を冷やして発生した水を排出しているところです。通常であればこの水は室内に入らないようになっていますが、台風時はこの水が原因となり水漏れが発生します。

暴風によりドレンホース内部の水が逆流する

台風は暴風が伴うことがほとんどですが、具体的にはこの暴風が水漏れの原因となります。ドレンホースのわずかな隙間から暴風が入り込むことによって、本来であれば外に排出されるはずの冷却水が室内側に逆流してきてしまいます。これがエアコンの水漏れの正体です。正確には水漏れではなくドレンホース内部の結露や冷却水の逆流ですが、ぽたぽたと室内側に流れ込むため水漏れのような症状に見えます。

エアコンにはダクトと呼ばれる空気の通り道を確保するための設備があります。ダクトに対して周辺を覆う断熱材が不足している、あるいは断熱材の性能が足りず十分な機能を発揮できていない場合、寒暖差で発生した結露がポタポタと水漏れのように水がエアコンから出てきてしまう場合があります。台風の影響というよりは、断熱材の影響で発生しているトラブルですが、夏に起きやすいトラブルですので知識として持っておくといいかもしれません。

「台風や少し強い雨が降った時にする水漏れ程度であれば、放置しても問題ないのではないか」「水滴が落ちてきたら都度拭けばいいのではないか」そんな風に考える方も多いです。しかし、エアコンの水漏れを放置してしまうのは危険です。そこでここでは、なぜエアコンの水漏れを放置すると危険なのかについて、具体的な理由をあげながらお話をしていきます。

水漏れを放置することで、床材についた水垢を養分として、カビが発生することがあります。カビは高温多湿な環境下を好むため、エアコンを切った後にカビが繁殖してしまうことも多いです。特に夏はエアコンがないと高温多湿になりやすく、水漏れえ発生した水垢などはカビが好むため、特に注意が必要です。一番発生しやすい黒カビは、見た目にもいい印象ではありませんよね。カビは目に見えない胞子を飛ばして拡散していくため、エアコン付近に発生したカビも、いつの間にか室内全体に広がっていたなんてこともあり得ます。またカビの胞子を人間が吸い込んでしまうことで、アレルギー症状や肺炎を引き起こす可能性もあります。小さいお子さんや持病のある方、ご高齢の方は悪化しやすく、ときに命に関わることもあるため危険なのです。

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エアコンからの水漏れは、エアコンの位置によっては床だけではなく、壁を伝ってしまうこともあります。すぐに拭き取るなどの対策を取っていればいいのですが、そのまま放置してしまったり、気づかずに長い時間過ごしてしまうと、水が触れた床材やクロスが腐ってしまうことがあります。床材が腐ると当然床の耐久性も落ちますし、クロスが腐ると浮いてきてしまったりと、見た目も機能性も悪くなってしまいます。特に酷い水漏れを長い期間放置することで、床を歩いた時に傷んだ床が落ちてしまうなんてことも考えられます。怪我につながりかねないため、注意しなければいけません。賃貸にお住まいの方は、分かっていながら水漏れを放置して床を腐らせた場合、修理費用を請求される可能性もあります。

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エアコン内部や周辺の電気配線に水がかかると、ショートや火災のリスクが高まります。エアコンによる火災は想像しにくい部分がありますが、火災の原因として多いため、他人事ではありません。また、水がエアコンの電子部品に浸入すると、機器の故障や動作不良の原因となることも多いです。電気がつかなくなってしまったり、家電が壊れるなどの二次被害も想定できます。水漏れにより万が一漏電が発生している場合や、コンセント付近にエアコンからの水滴がかかってしまうなどで、コンセントに触れて感電してしまう可能性も高まります。

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エアコンからの水漏れを放置することで、床や壁、さらにはエアコンがついている天井付近と、その被害が広がっていきます。雨漏りは早急に対処される方が多いですが、エアコンからの水漏れは量も少ないことが多く、そのまま放置されてしまいがちです。ただしエアコンの水漏れを放置することで、徐々に被害が広がっていってしまい、最終的には建物全体へ大きなダメージを与えてしまうこともあります。エアコンからの水漏れは建物の耐久性を下げるばかりではなく、安全性も脅かすため、放置すると大変危険です。

エアコンからの水漏れを防ぐ方法は?

ここまで読んでいただいた方の中には「ドレンホースから暴風が入り込んでしまうことが原因ならば、ドレンホース先端を密閉してしまえばいいのではないか」と考えた方もいらっしゃるかと思います。確かにドレンホース内部に暴風が入ってくることを防ぐならば密閉してしまうことが一番手っ取り早い解決策なのですが、ドレンホースの役割はエアコン稼働時に発生した冷却水を室外に流すことです。しかしドレンホースを塞いでしまうとこの冷却水が行き場をなくしてしまい、水漏れやエアコンの故障を引き起こす可能性があります。そのため通常ドレンホースの先端は塞がずに置かれています。では暴風がドレンホース内部に入り込まないためには一体どうすればいいのでしょうか。

ドレンホース先端に逆流防止弁を取り付ける

一番簡単な方法は、「逆流防止弁」をドレンホース先端に取り付けることです。商品名で「防虫キャップ」「異音防止キャップ」などと呼ばれていることが多いですので、聞いたことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。この逆流防止弁は風によって発生するドレンホース内部の異音防止、ドレンホースからの水滴の逆流防止、さらにはゴキブリなどの害虫侵入防止の役割があるとても優れたものです。後付けタイプがほとんどですがホームセンターなどに行けば簡単に購入することができます。台風に限らずできれば入居初日からドレンホース先端に逆流防止弁を付けておくと、後々さまざまなトラブルを回避できるためおすすめです。逆流防止弁が手元になく今すぐ対策が必要という方であれば、ストッキングなどをドレンホースの先端に取り付けることで一時的にしのぐことも可能です。

ドレンホース内部を掃除しておく

ドレンホース内部は、エアコン稼働時に室内のホコリを吸い上げたものが入ってしまったり、ドレンホースから直接外のホコリやチリ、害虫などが入り込んでしまっていることが多く汚れが蓄積されています。ドレンホース内部の汚れはエアコンからの水漏れや故障の原因にも繋がりますので、定期的に清掃を行うと安心です。ドレンホースに布を当て掃除機の吸引力を使用して内部の汚れを吸い出す方法がありますが、掃除機が水滴を吸い込んでしまうと掃除機の故障の原因となりますので注意が必要です。不安だなという方はドレンホース専用のクリーナーがありますので、そちらをホームセンターで購入すると使いやすく安心ですよ。害虫が苦手だから自分でやるのはちょっと…という方は、エアコン掃除を取り扱う業者に依頼するのもひとつの手です。

ドレンホースの交換をする

ドレンホースは使用していくと劣化していき、ホースそのものが破損してしまうことなどもあります。そうなるとドレンホースそのものを交換する必要があります。ドレンホース自体はホームセンターなどで購入することができますので、既存の大きさや長さを確認して適応するものを購入すれば問題ありません。ドレンホースを外す際はジョイント部分から取り外し新しいホースを取り付ければ完了です。ジョイントがなければホースそのものを切断して新しいホースは上から防水テープを巻くなどして取り付けますが、DIYに慣れている方でないと少し難しく感じる作業かもしれません。どうすればいいか自分では判断がつかない、作業に不安があるという方は無理をせず業者に依頼してしまいましょう。

その他に注意したいこと

ドレンホースからの水漏れを中心に解説をしてきましたが、台風など暴風を伴う気候の場合はエアコンの室外機にも注意をしなければなりません。暴風が室外機に直接当たってしまうと、室外機内のプロペラが逆方向に回ってしまいプロペラの故障につながることもあります。そのためエアコンを使わなくてもいい状況であればエアコンを使わず、室外機にカバーをかぶせておくなどの対策を取ると安心です。この室外機カバーはエアコン稼働時は使えませんので、あくまでもエアコンを稼働しなくてもいい天候の場合の対策です。

まとめ

弊社では水回りトラブルの無料お見積り、修理を行っておりますのでお困りの際は是非ご連絡ください。関東エリア・東北エリア・東海エリア・関西エリアの各拠点にスタッフが待機しておりますので、お問い合わせから最短20分で駆けつけます。不安なことがありましたら是非ご連絡ください。